聞き耳を立てて彼らの様子を探っていると、急に遠い昔の淡い記憶が脳裏に浮かんできた。
・・・あれはまだ闇の一党に、五つの教義が機能していた頃。
・・・――――――――――――――――――――――――――――・・・
私がシェイディンハルの聖域に到着したのは、まだ寒い冬真っ只中の星霜の月だった。
聞こえし者の存在は闇の一党にスカウトされる以前から知ってはいたが、私が顔を合わせたことは一度も無い。
ラシャや他の者達によれば、聞こえし者のアリサンヌ・ドゥプレは女性らしい。
聞こえし者と私が初めて対面したのは、私がシェイディンハル聖域に住みはじめてから数日後のことだった。
彼女がここに訪れたのは、他の聖域の破壊が海賊によって急速に進んでいること・・・今後のことを
伝えし者のラシャと話し合うためだ。
・・・ところが彼女は、聖域に到着して間もなく私の前に姿を現した。
彼女はブルーマ聖域で起こった悲劇や最愛の兄弟や姉妹との別れ・・・そして私がただ一人の
生還者ということを耳にしたらしく、憐憫な眼差しを私に注いだのだった。
そんな彼女の部下に対する情熱は、これまで失われた私の心を取り戻してくれた気がする。
・・・――――それから4ヶ月が経ち、聖域にすっかり馴染んだ私は今日も真面目に任務をこなしていた。
帝都にある闘技場のスターに憧れる熱狂的なファンになりすまし、すぐにグランドチャンピオンに気に入られた。
噂通りの男好きな彼を真夜中の森へと誘い込むのは容易かった。
そんな愚鈍な彼が横たわったその隙を狙い、隠し持っていたナイフを彼の急所目掛けて切り裂いたが
私の研ぎ澄ましたナイフですら、彼の鍛え抜かれた筋肉や骨を完全に切断するには時間が掛かりすぎた。
当然野放しにするであろうこの死体を私は無駄にしない。
今回は動物のためにバラバラに切り刻み、食べやすいように一手間加えた。こうすることで、熊以外の
小動物も喜んでくれるだろう。
―――――――――――――――――――――・・・
聞こえし者のアリサンヌは、ブラヴィルの私邸から離れて再びシェイディンハルに訪れた。
私が聖域に戻ると、アリサンヌとラシャがシャドウスケールの訓練施設の再開について何時間も話し合っていた。
時折笑い声も聞こえる。
『親しげに喋っているところを見ると・・・そうか、聞こえし者はあの猫がお気に入りだったのか』
ラシャの性格はとても厄介で、癖のある男だというのに、なぜ聞こえし者は笑顔を振りまけるのだろう?
あの猫だけには未だに毛嫌いされている。
私がシェイディンハルに住み始めてから、話しかけられることも滅多に近付こうともしてくれない。
仕事上の会話以外は一切しない、つまらない男だ。
2人があれだけ親しげにしているのを目の当たりにしてしまうと・・・焦りと苛立ちが込み上げてくる。
聞こえし者の目は節穴なのか?精一杯努力しているのは私だろう?
・・・ラシャではなく、この私に注目してはくれないだろうか?
暗殺者としての誇りを持ち、精一杯努力しているつもりだが・・・。
もしかすると彼女にとって私はまだ、存在感の薄い
ただの部下でしかないのかもしれない。
もっと聞こえし者のそばに近付きたい。彼女が滞在しているうちに、以前話した続きをもう一度したい・・・。
媚びるのはあまり好きではないが、ただの暗殺者で終わりたくないという卑しい気持ちが表面化しだすと
時々自分に腹が立つ。これもきっと親から受け継いだ遺伝子のせいなのだろうか?
ラシャとの話が終わり、聞こえし者が私の気配に気付くとジッと顔を見つめてきた。
その眼差しはまるで、いきいきとした野生の獣のようでもあり、幼い少女のような澄んだ瞳でもあった。
一瞬綺麗な瞳に吸い込まれそうになったが、急に胸を突き刺されるような感覚を覚える。
心を見透かされているような・・・そんな気分に陥り、怖くなった。
私がその場から離れようとしたとき、彼女が声を掛けてきた。
アリサンヌ:お疲れ様。またあなたとゆっくり話がしたいわ。・・・また後でね。
そして彼女はニッコリ微笑んだ。
―――――――――――――――――――――・・・
食事の後自室に戻り、棚に陳列してあるスクゥーマが入った小ビンを取り出して、椅子に腰を下ろした。
夕食後の一服はスクゥーマで割ったワインを飲んだり、原料であるムーンシュガーをパイプに詰めて
燻って吸うのが、もう一つの楽しみとなっていた。
スクゥーマは一種の麻薬みたいなものだ。中毒になれば大抵の人間は頭がイカれるが、私の場合
何度試しても興奮しない特殊な体質だった。
テーブルに肘をついてアリサンヌと会話した時のことを思い浸っていた。しばらくしてドアの外から
「おまたせ!」と聞こえし者の声がした。
心の準備間もなく、彼女は強引にドアを無理矢理開けて部屋に入ってきた。
もっとも私が驚いたのは、強靭で男勝りな背格好を想像していたが、彼女の体は意外と華奢で
端麗な顔立ちだった。
少し緊張しつつも、中央のテーブル席へと彼女を案内して椅子に座るよう勧めたが、結局彼女は
テーブルに寄りかかった体勢で上から私を見下ろす形になった。
アリサンヌ:あなたをここに迎え入れてから、まだ日が浅いわ。聞こえし者として、もっとあなたのことを
知っておくべきだと思って。
・・・はい、
まずは私からね!小さい頃に体験した話をするわ。
シセロ:えッ・・・?
シセロは圧倒的な態度のアリサンヌに押されてしまい、強制的に話が進められた。
通っていた学校生活の出来事、兄弟の事、旅行の事・・・開始してから早くも30分が経ち、気が付けば
明るい話がいつの間にか暗く重苦しい内容に移り変わっていた。
アリサンヌ:すでに知っていると思うけど、ここにいる皆が幼くして辛い経験をした人達ばかりよ。
・・・つまり、私もなの。親から毎日虐待を受けていた。
気が付けば私は誰かを
傷付けたり傷付けられることを自らの快感として得ていったわ・・・。
そして頭のおかしな人間だと世間から罵られたり恐れられたりしたの。
私と同じように、あなたも悲しい子供時代を経験してるんじゃないかしら・・・?
シセロ:・・・誰にも知られたくないような恥ずかしい内容を、なぜ平気で曝け出せるのだ?
アリサンヌ:あったの?それともなかったの!?
シセロ:・・・・・・。・・・そうだね・・・否定は・・・しないよ。
アリサンヌはシセロの質問を退けて淡々と話し続けた。
アリサンヌ:闇の一党に入ってから、自分だけの
自由を手に入れることができたのよ。
任務さえ結果的にうまくこなせば、殺害する獲物は全て玩具のように自分の思うまま
好きなようにして遊んでいたわ・・・。
シセロ:・・・。
アリサンヌ:その頃の私はもちろん、人と接触するのが苦手だったけれど・・・聞こえし者に選ばれてから
責任感が一層強くなった。人のためによく考えるようになっていったの。
殻に閉じ篭るのはやめて、仲間との距離を縮める努力をした結果今の私があるってわけ。
辛い記憶を封じても、その時受けた深い傷は必ず体が覚えているから、思いがけない時に
フラッシュバックするものよ。
現実は残酷だから・・・常に恐怖が纏わりつく。薬に溺れたり誰かを傷付けたり、妄想に耽たり・・・
色々やったわ。・・・最終的に死ぬことも考えていたけれど・・・私は駄目だった。
アリサンヌは腰にある鞘から黒檀のダガーを抜いて
ダンッ!・・・とテーブルの上に突き差した。
アリサンヌ:憎しみや悲しみ・・・身内も誰も助けてくれない状況の中、私は傷ついた心を埋めるために
やがて罪のない人の命を奪う自分勝手な殺人者に変わってしまった。
・・・こんな状態から救ってくれたのが闇の一党だった。
黒き聖餐を行う者の願いを夜母が受け止め、聞こえし者に囁き、私達が任務をこなしていく・・・
なぜかそんな仕事に誇りを持って生きてきた。今までの中身のない殺人が意味のあるものに変わり
私の生き甲斐を見出すことができたの。
シセロ:背徳的でどちらも人を殺めることには変わりない。矛盾してはいるが・・・状況によっては
救われる命もまた然りだ。・・・おかしな話だね。
アリサンヌ:・・・誰でも最初から人を殺したいなんて思っていないはず。
人は何かをきっかけとして最悪、殺人者へと変貌してしまう。それは自分自身の問題なのか
周囲の環境なのか、生まれた時代のせいであるのかわからないけれど・・・殺害する動機や目的は
誰にでもあるわ。理由のない殺人があるわけないのよ。
アリサンヌは左手で頬にある傷をさすり、顔を歪ませた。
アリサンヌ:こんな私が今でも任務を遂行する一方で、裏では何を行っているのかあなたは知ってる?
捕らえた獲物を殺す前に色々と試すの。少しずつ切りつけたり、逆にわざと傷付けられたり・・・。
首を絞められて危うく命を奪われてしまいそうな時もあったけれど・・・とても刺激的で最高の快感を得られたわ。
・・・ねえ・・・あなたはどうなの?どんな場面で興奮するの?・・・とても気になるわ。
シセロ:・・・・・・。過去を掘り起こされるのはあまり好きじゃないが、聞こえし者の命令に背けば
夜母に無礼をはたらいたことと同然だ。・・・だから・・・・・・あなたが望むなら私は従うよ。
シセロはそっぽを向いたように黙ってしまった。
しばらくしてアリサンヌは、寄りかかっていたテーブルから離れてシセロの目の前に立つと
フッと軽く笑みをこぼし問い詰めた。
アリサンヌ:・・・・・・風の噂かしら?おそらく・・・あなたのことでしょうね。時々耳にするのよ。
死体に見られる痕跡が"ある特定の部位にだけ目立って損壊が激しい"のだと。
・・・これには墓守が毎回頭を抱えてしまっているらしいわよ。
一瞬ドキリとした。この時ばかりは冷静さを保てず、額から汗がじんわりと滲み出てくる。
理性が失われてしまう前に、聞こえし者をこの部屋から出て行くよう促さないとだめだ。
そうしないと私は・・・私でいられなくなってしまうかもしれない・・・・・・。
アリサンヌ:・・・あなたは貪欲だから、任務を遂行した後でも満足できないのよ。
・・・私が言いたいのはわかるでしょ?飽き足らないというのなら・・・たまには"生身の体"を試してみない?
少しは温かな肌に触れておいたほうがいいわよ。 "これ以上あなたの頭がおかしくならないように"ね・・・。
彼女がファスナーに手をかけてゆっくり下ろすと、艶美な膨らみが顔を覗かせた。
シセロ:私は闇の一党で最も格下のただの暗殺者にすぎない。あなたに従う立場であっても
敬うべき聞こえし者の体に触れることが、はたして許されるものなのか?
アリサンヌ:闇の一党の中でも一際、強い忠誠心と信仰深いあなたと、これからより深い仲になれるのであれば
戒律に基本的には触れないわ。寧ろ夜母やシシスは御喜びになる・・・いえ、それ以上に・・・
・・・サングインが黙ってないわね。
あなたは余計な心配はいらないし、罪悪感も持たなくていい。私の前では何も隠さなくていいのよ。
何に怯えているのか私はあなたの心を読み取る能力はないけれど、私とあなたはどこか似てるわ。
・・・・・・・・・
同じ穴の狢だと思うの。
『"同じ穴の狢"か・・・そうかもしれない』
アリサンヌ:あなたも愛を知らずに育ったのなら、私の精神を理解してくれるはず。
だから私を受け入れて・・・そして信じてほしいの。
逸らしていた目を再びアリサンヌの方へ向けると、彼女も真剣な眼差しで見つめ返した。
・・・彼女は本気か?こんな私を受け入れてくれるのか?シセロは彼女の頬や首元にそっと手をあてて確かめた。
熱いものが奥のほうから手の平に伝わり、血がドクドクと早く流れて脈が波打っている。
ほどよく弾力があり、柔らかで強い生気を感じる。
『こんな温かな肌に触れたのは生まれて初めてかもしれない。・・・親の温もりなど記憶にない。
見れば全く曇りのない真っ直ぐな目・・・これなら私を裏切る心配もなさそうだ。本当に・・・信じてもいいんだね?
彼女が真面目に私を受け入れてくれるというのなら、ずっと悩んでいた
呪縛から解き放たれるかもしれない・・・』
聞こえし者に対する疑心と恐怖は、シセロの頭からいつの間にか消えていた。
彼女の愛はいったいどんな形なのだろう・・・?
温かいだろうか?冷たいだろうか?痛いだろうか?苦しいだろうか?気持ちがいいだろうか?
・・・やがて身にまとっていた衣服を全て脱ぎ捨てた、彼女の悩ましげな体がシセロの目に飛び込んできた。
アリサンヌは露になった乳房をピタリとシセロの厚い胸に撫でるように押し付けて、欲心を誘った。
『なんて暖かいんだろう?・・・こういうのも悪くはないな・・・・・・もっと聞こえし者のことが知りたい』
シセロは彼女の小さな肩をギュッと強く抱き寄せて、そのままゆっくりと共に沈んでいった――――――。
・・・―――――――時間が経つにつれて、彼女の体は痙攣したように敏感になっていく。
唇を重ねたり、胸先を吸い上げたり、愛撫したり・・・全身がビクビクと魚のように反応し、その度に
淫らに声をもらす彼女の姿にシセロの好奇心を掻き立てた。
アリサンヌ:・・・・・・ッ・・・・・・んん・・・あぁ・・・ッ!
さらに彼女の最も敏感な場所を指先で優しく撫でるように掻き回すと、透き通った蜜がトロリと流れ出した。
まるで小鹿のように全身を震わせながら身悶えし、たまらず喜悦の声を発した。
アリサンヌ: はあぅんッ!ああ・・・いい・・・・・・もっと・・・して・・・!
これまで味わったことのない生きた体に、シセロは獣のように貪った。
『死体はひんやりして気持ちいいが、聞こえし者の体はそれとはまるで違う・・・例えて言うなら
甘美な果実を味わっているようだ』
快楽に浸っていると、体中の悪いものが全て洗い流されるように清々しい気分になる。それは私の心が
彼女の愛で満たされた証拠なのだろう。
・・・愛撫するだけでは足りない。締め付ける何か・・・もっと私には刺激が欲しい。
事が終われば聞こえし者は私からまた離れて居なくなってしまい、再び孤独に襲われてしまう。
もし孤独に耐えられなければ理性を失い、私の心がこの先どう変貌してしまうのか・・・
恐ろしくて考えたくもない。・・・今はただ、彼女の体をこうして抱くことだけしかできない。
では・・・どうすればいいんだ?
ああ・・・!このもどかしい気持ちをどうやっても抑えられない・・・!
もっと愛したい・・・離したくない!シセロは歯をむき出してアリサンヌの皮膚に噛み付いた。カリッと鈍い音とともに、ジワリと赤い液体が
沸々と湧き出る汗と混ざって流れ出た。
アリサンヌ:・・・・・・ッ・・・あうッ!!・・・痛い!
ああぁ・・・でも気持ちいいわ。ふふッ・・・私の全てが欲しくなったの?
いいわよ・・・あなたがどんなことをしても、全て受け止めて耐えきれる自信が今の私にはあるもの。
シセロ:・・・・・・・・・。
この瞬間、彼女が私の全てを受け入れてくれたのだと確信した。
幼い頃に見つけたものは本物の愛ではなかったのか?これまでの私の行いは間違っていた・・・?
聞こえし者は言った。
母親の愛、友情の愛、恋人の愛・・・それぞれ形は異なるけれど、あなたが今まで得た愛は偽りだ・・・と。
・・・―――――そうかもしれない、そうです。貴女の言う通りです・・・。
『この時間は私のものだ。この肉体も。この匂いも。聞こえし者は私の全てだ・・・』
傷の舐め合いで互いの心を癒し合う。
これを哀れと同情する者が、この世に何人くらい存在する・・・?
――――――――――――――――・・・
部屋から出て行く前に、なぜか彼女は私に向かい深々と一礼をして、黒檀のダガーを置いていった。
このダガーが私の一番の忘れ形見になろうとは、この時は全く知る由もなかった。
・・・――――――アリサンヌ・ドゥプレとの出会いが、私にとって希望の光を与えてくれたが、それもつかの間。
運命の歯車は急に狂いだし、幸せな2人に陰りをみせた。
ガルナグ:はぁはぁ・・・・・・はぁはぁ・・・・・・うぐッ・・・はぁはぁ・・・。
シセロ:大丈夫か?ガルガグ!
ガルナグ:命からがら・・・逃げてきたよ。幸運の女神の像は破壊された。
・・・俺は夜母の遺体が入ってる、この石棺を運び出すことで精一杯だった・・・・・・すまない・・・・・・。
シセロ:なぜ謝る?・・・お前は私より勇敢じゃないか。私はここに留まり、聖域内の見張りだけが
仕事だったというのに・・・。・・・・・・ところで、皆は無事か?
ガルナグ:・・・・・・俺と同行したアンドロニカは・・・殺られたよ・・・。
ああ・・・シセロ・・・すまない!・・・俺は命を投げ打ってでも戦うべきだったが、夜母を守ることで
頭が一杯だったんだ!・・・畜生!!
シセロ:・・・・・・。まさかとは思うが・・・・・・ガルナグ?聞こえし者は・・・どうした?
ガルナグ:・・・聞こえし者は・・・ア・・・アリサンヌ・ドゥプレは・・・・・・魔術師の炎に焼かれて・・・・・・
死んだ。
アリサンヌが死んだ・・・死んだ・・・・・・聞こえし者が・・・
私の中の愛する者が・・・
死んだ!これからどうしたらいい・・・・・・?
誰が闇の一党を束ねて指示をする?
夜母の声を聞き届ける者がいなくなれば、これから先の闇の一党はますます衰退していくのでは?
ああ・・・アリサンヌ・・・・・・君がいなくなってしまったら、いったい私は誰に縋って生きていかねばならない?
誰を信用したらいいのだ?・・・わからない。・・・もう、何もかもなくなってしまった。
私が殺したも同然なんだ・・・!
あのときブラヴィルに同行するのをラシャが止めてくれなかったら・・・私も一緒に逝けたのに・・・
死ぬつもりで聞こえし者を護りたかった・・・。
・・・アリサンヌ・・・愛とはこういうものなんだろう?・・・ね?心にポッカリと穴が開いてしまったようだ。これからどう、生きていけばいい・・・?
・・・―――――――――――――――――・・・
今の私の心奥には彼女の残してくれた愛の欠片が確かに残っている。
私が望んでいたものは愛・・・私の知りえない領域・・・・・・それを彼女は正しく教えてくれた。
・・・・・・私にとっての女神はアリサンヌ、ただ一人だけ・・・。
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