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【第12話】秘めた想い:後編


色んなことがありすぎて、Sumomoの頭の中は一杯に。
このままだと朝まで寝れないかもしれない・・・寝れたとしても浅い眠りになるだろう。

・・・シセロの部屋から出ると、丁度バベットと遭遇。
シセロとバベットの部屋は隣同士ということもある為、私が遊びに行くときは
必ずバベットの部屋の入り口前を通らなくてはならない。だから会う確率は少なくないのだ。

バベット:あら・・・・久しぶり!
・・・すごい泥だらけね。・・・着替えの服は持ってないの?
出来たら貸してあげたいとこだけど、サイズが合わないわよね。可哀相・・・。

【第12話】秘めた想い:後編s

見た目は10歳の女の子だが、実際の年齢は310歳の吸血鬼だ。
3世紀にわたり生きた大先輩なので決して逆らったりはできない。

バベット:Sumomoと会う時に限ってこの場所ね。
あなたも頻繁にシセロの部屋に遊びに行ってたの?ガブリエラの話は本当だったんだわ。

『あのダークエルフのガブリエラが何故、私の行動を知ってるんだろう・・・?』
少しゾッとした。暗殺者だから不思議じゃないのかな・・・?
だったら、今ヴィーザラの所に行くのも誰かに知られる可能性は十分ありえる訳だ。

バベット:ふふっ。驚いたでしょ?・・・でも、偶然じゃないわよ。
たまたま隣同士の部屋だったってこともあるし・・・ほとんど興味本意ね。
Sumomoがその・・・聞こえし者に選ばれてから、シセロのあなたに対する態度がすっかり
変わってしまったのも理由の一つってところかしら・・・。

私が聞こえし者だということを既に知っていたんだ。
・・・いや、ヴィーザラも知っているだろうけど、ただバベットのようにあからさまに
口から言わないだけなのかも・・・。

【第12話】秘めた想い:後編

バベット:勿論シセロと少しはおしゃべりしたわ。
シロディールのこと、闘技場で変装したこと、殺しの任務のこと・・・たっぷりと!
・・・彼は至って正常だった。

Sumomo:正常?・・・まるで彼を・・・・・・


「彼を・・・精神的な病気とでも言ってるようなものよ」・・・と。


今までの私はシセロのことをこう言っていた。

シセロと初めて会ったときからずっとそう思っていた。

でも・・・今は・・・


バベット:これだけは言えるわ。
夜母のお世話をしてる時と・・・・独りでいるときだけ頭がおかしくなるのよ。
よっぽど孤独でいるのが辛いのね。

Sumomo:・・・!


あの顔は・・・・・・・確かにそうだったかもしれない。

ううん、明るく振舞っていても・・・怒っていても・・・・・・

【第12話】秘めた想い:後編

シセロの目は何処か・・・・・寂しげだった。



バベット:10歳の女の子としてじゃなく、ちゃんと大人のあしらいをしてくれたわ。
・・・・・・それに口説くのも上手かった!彼ってすごく素敵な人よね。

Sumomo:・・・。

バベット:なぁに?Sumomoったら、怖い顔をして。もしかして・・・嫉妬してるの?

Sumomo:・・・ちっ、違うよ!そんな気持ちなんて、ちっとも・・・!

バベットはクスクス笑い出した。

バベット:嘘なのに・・・まったく、騙され易いわね。
そんな隙ありだらけじゃ、いつか誰かに刺されて殺されちゃうわよ。
もう、あなたは一人前の暗殺者なんだから・・・しっかりして。

背伸びして私の肩をポンと、叩いた。

バベット:あなたとシセロはすごく似てるところがある。
どこかは瞬時に説明できないけれど・・・考えてみればすぐわかるわ。
私はシセロの魅力に少し惹かれてしまったけれど・・・でもそれは
アストリッドを裏切るのと一緒になるから・・・駄目だったのよ!ねぇ・・・Sumomo。
・・・彼を庇いたい気持ちはわかるけど、諦めることね。


え・・・私がシセロを庇ってる・・・?そんなの、嘘だ・・・。


そんなこと・・・・・・有り得ない・・・。



―――――――――――――――・・・

・・・約束の時間に少し遅れてしまったが、ヴィーザラは怒る様子もなく
私を優しく迎えてくれた。その紳士的なヴィーザラは何故、寝室で話があるのか?

【第12話】秘めた想い:後編s

ヴィーザラ:お前に伝える内容は・・・
さすがの俺でも緊張してうまく話せないかもしれない。
こうやって寝転んでリラックスしながら・・・落ち着いて話ができる場所がここだ。

仮にも男と女・・・何があってもおかしくはない。

Sumomo:あ、あのッ・・・!違った意味で私も・・・緊張してるんです・・・。
私は・・・・・・・ヴァ、・・・ヴァージン・・・なので・・・そういったこと、一切お断り!
幾らかっこいいヴィーザラさんであっても・・・駄目です!勘弁してくださいね!

【第12話】秘めた想い:後編

ヴィーザラ:・・・は?

ヴィーザラの驚きの顔がそこにあった。

・・・どうやら私の思い込みだったらしい。
自分の間違いだったことに気付くと、さらに顔から火が出た。

ヴィーザラ:・・・ハハハハハ!・・・心配するな。
いくら可愛いくたって俺はお前なんか相手にしないさ。

笑われた・・・そして完全に子供扱い。

ヴィーザラ:話と言ってもお前にとっては興味のないことだろう・・・。
心の片隅に置いてもらうだけでいいんだ。

Sumomo:何故・・・私なの?まだここに来てから日が浅いのに・・・。

ヴィーザラ:お前でいいんだよ。むしろ一党の中ではお前が一番話しやすいからな。
・・・・それに、アストリッドと最近一緒にいるときが多いだろ・・・?

Sumomo:え・・・?うん・・・そうかも。・・・どうして?

あのヴィーザラが・・・・下を向いて何か考え事をしている・・・。
しかも手元を見るとソワソワしていた。・・・こんな姿のヴィーザラは見たことがない。

Sumomo:・・・勿体ぶってないで言っちゃえば?
助けてあげられることなら力になるって言ったじゃない。私に任せなさい!

自分の胸をドン!と叩いた。ちょっと強すぎてむせ返りそうになった。

ヴィーザラ:・・・。
・・・じゃあ、遠慮なく言わせてもらうよ。驚いても・・・大きな声を出さないでくれ。

ヴィーザラは長く息を吐いた。

【第12話】秘めた想い:後編s


ヴィーザラ:俺は・・・・・・・・・アストリッドのことが好きなんだよ。


【第12話】秘めた想い:後編


・・・私は驚きのあまり、言葉を失ってしまった。

『これは・・・・・・まずいよね・・・?色々と・・・・・・。・・・でも、好きになるのは自由だ。
好き・・・なら、まだ大丈夫』

ヴィーザラ:この気持ちをいつか伝えられたらと・・・思っている。
想えば想うほど、切なくなるんだよ。一生叶わないかもしれないが・・・
せめてアストリッドだけは命を懸けて最後まで守ろうと、この胸に誓っているんだ。

ヴィーザラのアストリッドに対する気持ちは真剣そのもので、私の肩にズッシリと重くのしかかってきた。

【第12話】秘めた想い:後編

ヴィーザラ:・・・・・・彼女を抱いたら・・・心からもっと愛おしく想えるだろうか?

はッ!と両手で口を押さえながらSumomoは辺りをキョロキョロと見渡した。

Sumomo:しーっ!
アストリッドが・・・もしヴィーザラの気持ちを受け入れたとしても・・・これは・・・
お願いだから・・・・・・・一線を越えては駄目!

ヴィーザラ:あ、ああ・・・すまない。つい・・・言い過ぎたよ。
そうだな・・・・・・もし知られてしまったら、当然アーンビョルンは黙ってないだろう。・・・十分、承知さ。


ヴィーザラの内に秘めていた想いがひしひしと伝わる。
当然、聞いてしまったからには責任をとらないといけない・・・でも・・・・。

・・・――――――無論、Sumomoの心の葛藤はこのまま朝まで続いてしまうこととなる。

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Sumomo R.

Author:Sumomo R.
いつもご訪問ありがとうございますo(*´∇`*)o♪
2016/10/21付けで完全にスカイリム専用ブログとなりました。
当ブログはR18/G※エロ・グロ含む記事がありますので、18歳未満の方は速やかにご退場ください。
オススメのMODの紹介やプチ小説(最初はゲーム日記だったのですが、妄想が止まらなくて小説染みた内容に変化しました・・・;)
下手な素人小説ですが、温かい目で見守ってください。
※MODは日々更新されておりますので、載せてる記事内容は古くなります。
※一部ネタバレ記事あり。
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※当ブログはリンクフリーです。

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